エアコンを使っていると、いろいろな問題が発生します。
その中でもエアコン修理が必要なケースとそうではないケースに分かれます。
素人目ではすべてが故障と思われがちですが、ちょっとしたことを気にかけていれば解決するケースもあります。
それでは、どのようなケースにエアコン修理が必要なのかを詳しく見てみましょう。
目次
エアコンの効きが悪くなる原因
エアコンの故障にはすべてに原因があります。
エアコン修理を業者に依頼するにしても、本当に故障なのか、それ以外の何かが影響して正常に動作していないのかを知る必要があります。
そこで、エアコン修理が必要な原因について詳しく見ていきましょう。
◇冷えない(冷房)温くならない(暖房)
エアコンが冷えない(温くならない)原因はいろいろと考えられますが、その場合は、風力に問題があるのか?それとも、効きに問題があるのか?を調べます。
風力の低下が原因なのか?効きが悪いが原因なのか?それとも両者に原因があるのか?を調べます。
具体的には、冷たい風は出ているが風力が弱いというときは、冷風があるので効きに問題はないのですが、風力が弱いので風力に問題があります。
また反対に、風は勢いよく出ていますが冷たくない場合は、風は勢いよく出ているので風力にはなにも問題はないが、冷たくないので効きの方に問題あるということです。
エアコンが冷えない、または、エアコンが温くならない、のトラブルの原因は、風力または効きのどちらかに問題があるとういうことです。
効きが悪いことについて詳しく見てみます。
◇エアコンの効きの善し悪しは、冷媒が働いているかどうか
最初に結論を申しますと、エアコンの効きが悪い原因は、冷媒がしっかりと働いているかどうか?です。
エアコンの冷媒とは空気を冷やしたり温めたりする大切なものです。
一般的には冷媒ガス・フロンガスと呼ばれています。
エアコンの上部からが吸い込んだ室内の空気を、冷風や温風にして下側から吹出すためには、冷媒の働きが必須です。
冷媒が正常に働かないと、空気を冷やしたり温めたりすることができません。
効きが悪くなったエアコンの場合は、冷媒がしっかりと機能しているか?働いているかどうかを調べる必要があります。
◇エアコンの冷房のシステム
エアコンの効きが悪くなる原因は冷媒が働いていないから!だという事でした。
それでは、エアコンの効きに冷媒はどれだけ重要なのか?をエアコンの冷房のシステムの上から見ていきます。
冷媒とは空気を冷やしたり温めたりするパーツです。
温かい空気はエアコンに吸い込まれる室内の空気、冷風はエアコンが吹出す風、をイメージすれば分かりやすいと思います。
エアコンのなかの熱交換器を空気が通過すると温度が変化します。
まさにここが、空気の熱を交換するところ、つまりは空気の温度を変える場所です。
◇冷やす、温めるのがエアコンの冷媒の仕事!
どうようにして空気の温度が変化するかといえば、熱交換器の中の冷媒配管が温度の変化を刺せているのです。
冷房運転のとき配管の中にはすごく冷たい冷媒が通っているので、配管自体もすごく冷たい状態になります。
そして、冷媒配管と密着し、また熱伝導率が大変良い熱交換器も冷媒配管の熱を受けてすごく冷たくなります。
エアコンが吸込んだ室内の温かい空気は、めちゃくちゃ冷えた熱交換器を通過すると冷風に変化します。
冷媒が働くからこそエアコンから涼しい風がでてくるわけです。
反対に、冷媒がなければ、エアコンはすいこんだ風をそのまま吹出すだけとなります。
つまり、エアコンが冷風や温風を吹き出すためには、冷媒がその役目をしっかりと果たしていることが哀切になります。
エアコンのシステムの根幹をなしているのが冷媒なのです。
エアコンの効きを悪化させる原因と解決策
エアコンの室内機にはたくさんのパーツが使われています。
パーツそれぞれの機能をしっかりと理解していれば、エアコンが効かなくなったときにどこに問題があるのかがわかるのではないでしょうか。
◇コンプレッサー(圧縮機)の不調による機能悪化と故障
エアコンのコンプレッサーは冷媒を送り出し、回収し、また送り出すという作業をしています。
ヒトでいうと血液を循環させる仕事をする心臓に似ています。
いわばエアコンの心臓部分がコンプレッサーとなります。
コンプレッサーの調子が悪いと冷媒は正常に働きません。
しかし、調子が悪いながらもコンプレッサーは動いてくれます。
その状態で長年使用しつづけると、やがて動かなくなります。
その場合は故障です。
コンプレッサーが正常かどうかの簡易的なチェック方法として室外機を調べることになります。
室内機を冷房運転にして、室外機から温風がでているかどうか?コンプレッサーが正常に作動しているか?がエアコンの正常稼働の目安となります。
室外機からでてくる風が温風でなければ、コンプレッサーが働いていない可能性があります。
また別の方法としては、壁掛形のエアコンだけですが、室内機を最低温度(例えば16度)に設定し、10分~30分ほど冷房運転を行います。
その時に室内機の熱交換器に水が発生しているかどうかを確認してみてください。
水が発生していなければコンプレッサーが稼働していない可能性が高いです。
◇膨張弁(キャプラリーチューブ)や電磁弁などの主要部品の不調による機能悪化と故障
冷媒はエアコンの室外機と室内機の間を循環しています。
その間には熱交換器やコンプレッサーなど主要な部品や機械がありますが、それ以外でも大切な部品があります。
膨張弁(キャプラリーチューブ)や電磁弁などです。
冷媒は、室外機と室内機の間で、気化と液化を繰り返し変化させながら循環しています。
コンプレッサーで圧縮され高温高圧のガスとなった冷媒は、室外機と室内機の間で膨張されて液化して、凝縮した後にガスとなって再びコンプレッサーへ戻ります。
そのなかでガス化した冷媒を液化させる膨張弁(キャプラリーチューブ)は重要な部品です。
とっても細い管なので、長年にわたって使用すると冷媒の不純物が詰まりトラブルに発展する可能性があります。
また、電磁弁には冷媒の流れを変える役割があります。
具体的には、冷房と暖房との間で冷媒の経路を切り替える弁の役割をしています。
冷媒の不純物が詰まることで故障を起こします。
また、故障することで冷媒の漏れを招くこともあります。
電磁弁が故障しているということは、冷媒が正しい仕事をしていないということです。
◇センサーの劣化による機能悪化
エアコン内部にはさまざまなセンサーが設置されています。
室内の温度を検知するセンサーや熱交換器の温度を検知するセンサーなど、温度を検知するだけでもいろいろな種類のセンサーが使われているのです。
冷媒などに問題がない場合でも、センサーの調子が悪いとエアコンは正常な運転できなくなります。
エアコンが仕事をしているかどうかを内部のいろんな部分でチェックする役目がセンサーになります。
そんなセンサーが間違った情報を検知すると、エアコンは間違った情報にしたがって運転をすることになります。
◇コンプレッサー、膨張弁、電磁弁、センサーなどの不調による機能低下は、部品交換や修理にて対応
コンプレッサー(圧縮機)、膨張弁(キャプラリーチューブ)や電磁弁、センサーなど、部品の不具合や劣化による機能悪化や故障が考えられる場合は、点検と調査を行わないといけません。
正常に動作しないのが故障によるものであれば、部品の交換や修理を行う必要があります。
室外機周辺の環境が原因による機能悪化
室外機自体のメンテナンスではなく、回りの環境にも配慮しないとすぐに室外機が故障することになりかねません。
室外機の回りの環境をどうすれば長く使えるのかを勉強しましょう。
◇室外機の吹出口の周辺に物があると効きが悪くなる
エアコンの室外機、とくに吹出口の周辺に物が置いてあると、エアコンの効きが著しく低下するときがあります。
冷房のとき、エアコンの室内機からは冷たい風がでていますが、かたや室外機からは温かい風が吹き出しています。
このような状態のエアコンは、正しく運転できているときです。
室外機から温かい風がでているのは、周りの空気を取り込んで冷媒の熱を吸収して、熱を外に放熱しているのです。
これは、エアコンが正常に動いているということです。
しかし、室外機の吹出口の周辺に物があると、放熱した熱を即座に取り込んでしまいます。
冷媒の熱をきっちりと吸収することができないため、正常な放熱もできません。
その結果、機能が低下してしまい、最終的にはエアコンの効きが悪くなります。
これは故障ではありません。
室外機の周りにある物を移動させて、スペースを空けてできるだけ風通しをよくして、スムーズに空気が循環できるようすることで解決します。
◇室外機が直射日光にさらされると効きが悪くなる
冷房のとき、直射日光に直接あたるような場所に室外機があると、エアコンの効きが著しく低下することがあります。
冷房の室外機の仕事は冷媒の熱を奪い、熱を放熱することですが、直射日光にさらされるような場所に室外機が設置されていると、室外機の付近はとても高温になってしまうため、正常な放熱ができなくなります。
結果、放熱機能が低下し、エアコンの効き自体に影響するわけです。
これは故障ではありません。
室外機から1mほど離れた場所に、植木やすだれをたてかけるなどして日陰をつくることで解決します。
また、室外機に水をかける装置などもあるのでそれを設置するという方法もあります。
その装置は、温度センサーが一定の温度を検知すると、室外機に水を噴霧する装置です。
汚れが原因で効きが悪いエアコンを高圧洗浄で解決
室外機の洗浄は忘れがちですが、重要なことです。
室外機のメンテナンスをおろそかにしていると、エアコン自体の寿命を短くすることになります。
◇大量の水での高圧洗浄
エアコンの熱交換器は水を発生させる場所であり、なおかつ、汚れが付きやすい場所でもあります。
熱交換器の汚れは定期的に除去することでトラブル避けることができます。
できれば、エアコンクリーニングの最大のポイントである熱交換器を高圧洗浄し、徹底的に汚れを除去していればトラブルの発生を防げます。
◇汚れを見極めて洗浄薬品を使い分け
業者によっては、エコ洗浄剤から強アルカリ性までの洗浄薬品を使用しているところがあります。
また、大量の水で高圧洗浄をしてくれるので、頑固なエアコンの汚れといっしょに洗浄薬品も洗い流してくれます。
エアコンの中には汚れも洗浄薬品は残留させずに済みます。
◇専門のプロによるエアコンクリーニング
専門のプロの業者の場合、エアコンのシステムを知り尽くしメンテナンスに従事したプロがエアコンクリーニングを行います。
メーカーサービスの高い技術力をベースにして、独自のノウハウと熱意を積み重ねたエアコンクリーニングを行ってくれるので、安心して依頼できます。
また、高い技術力のエアコンクリーニングでどれだけきれいになったのか!身をもって体験することができます。
エアコンが故障?エアコン修理が必要なケースとそうではないケースとは?まとめ
エアコンの故障についての原因や故障なのかそうではないのかについて、詳しく説明してきました、日ごろの気遣いがエアコンの寿命を延ばすことに繋がります。
そのことをしっかりと学んで、今後エアコンにトラブルが発生した時の解決に役立ててください。